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【ネタバレ御免】黒澤版『隠し砦の三悪人』を見た。

 27, 2008 06:53

宇多丸が今週末の『ウイークエンドシャッフル』の一コーナー「シネマハスラー」で映画『隠し砦~』を取り上げる。
 そこではおそらく黒澤版との比較がなされるであろうことから、その前にそれを見ておいたほうがいいだろう、と思い、レンタルで借りてきました。
 で、感想。

 なによりも雪姫がかわいい!!!

 樋口版との比較をしたくて見たんだけど、それを凌駕するほどのかわいらしさ。これは雪姫役の上原美佐の演技力がすごいわけだが、ただ立っているだけで「勝気な姫」に見える。両手で鞭っぽく木の枝を持って仁王立ちしている「雪姫ポーズ」には、「キャラが立つ」という本当の意味を感じた。台詞回しや声の質感も、すべてがバッチリ「雪姫」というキャラクターにハマっている。本田透風に言えば、映画史に残る「萌えキャラ」だ。
 長澤まさみもかわいかったけれど、上原美佐には演技力という点では到底かなわない。長澤はただ鋭い目つきをしているだけで(いや、それでもドMのぼくにとっては満足なんですが(笑))、全身から漂う雰囲気という点においては上原に劣ってしまう。あと太ももの露出度も(笑)。ビジュアル的な側面だけで言えば、現代の雪姫は栗山千明が相応しいでしょう。
 とまあ、雪姫の話ばかりしていても仕方ない(笑)。このへんでやめときます。
 物語は樋口版のほうがわかりやすく作ってあったとは思う。ただ、やっぱり「ラブ」の要素が入っているのは閉口だなぁ。この時代の身分の違い云々は抜きにしても、そもそもあまりにも定型しすぎて陳腐でしょう。女性客を意識しているのかどうか知らないけど、なんでこの物語に「ラブ」の要素が必要なのかは疑問です。黒澤版では百姓にとって雪姫は性欲の対象としてしか見えていないし、そのほうが面白い。
 樋口版で、敵役に特定キャラクターを設定したのは良かったような悪かったような…。物語の構図としてはわかりやすくなっているけど、そうなると個対個という意味合いが強くなってしまい、軍という集団に追いかけられている感じが薄まってしまう。
 一番の違いは人が死ぬシーンの演出だろう。黒澤版ではあっさりとしすぎている。それはこの時代の命の価値を表しているのだろう。樋口版では主要キャラクターが死ぬ場面はいちいち情緒的になり、敵も見方もなぜか戦闘を一時中断する。これは脚色(?)の中島かずきが舞台をたくさん手がけているからなのかも。どっちがいいかは論を待たない。
 ネットでは樋口版での「裏切り御免」の使い方に激怒してる人が多かったけど、黒澤版を見るとたしかに納得(笑)。武士が名誉と屈辱と命をかけた上での「裏切り御免」と、女の元を去るためだけの「裏切り御免」とでは重みがちがいすぎる。
 ただ、黒澤版は長すぎる場面があったりして(槍の対決シーンとか)、現代のリズムとはちょっと合わないかもしれない。あと、金の運搬は別働隊がいた、というオチは樋口版のほうがちょっとだけ好き(笑)。

 というわけで、なんだかんだ言っても、やっぱり最終的には「雪姫ラブ」という思いが一番強く印象に残った映画でした。

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