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【ネタバレ!!!】『K-20』を見た。

 03, 2008 23:17
 今日、試写会で見てきました。
 んで、感想を一言で言えば……。

 乱歩へのオマージュなさすぎ!!!

 いやね、予告編を見たときから薄々感じてはいましたよ、それは。だからカネ出して見に行くつもりはなかったし、だから試写会ならいいかと思って見たわけです。
 なにから書いていいやらわからないんだけど、まず作品の世界を現実と地続きにしなかったことの意味がよくわからない。テスラの装置を使って世界を自分のものにするという二十面相=明智の動機を成立させるには、完全な身分制度が残っている社会を設定する必要があるからなんだろうけど、この動機に無理があるから世界観そのものに説得力がない。動機なら、現実世界とリンクした戦後の社会でも設定可能なわけだし(たとえば好き勝手やっている進駐軍をぶっ殺すとか)。
 てゆーか、そもそもこの動機が厄介で、この映画では二十面粗相がなにをしたいのかよくわからないまま話しが進んでいく。映画の最初では美術品などを盗んでいるという説明があるが、その美術品というのはテスラの機械を手に入れることと何の関係があるのか?
 また、冒頭でテスラの機械のレプリカを盗むシーンがあるものの、ここで二十面相は一歩間違えば人を殺しかねないことをいくつもしている。二十面相って人を傷つけたりしないはずなんだが……。
 二十面相が明智だった、というのもオチのためのオチって感じで、よくよく考えてみると無理矢理な感じがする。名探偵と盗賊の一人二役なんてできるわけないじゃん。
 つまり、この映画では二十面相がキャラ立ちしていないのだ(明智も)。
 小林少年はビジュアル的には美少年ぽくてゆかったけど、少年探偵団がちらっとしか出てこなかったのが一番の不満だ。おれ、少年探偵団、めちゃくちゃ好きなのですよ。子供の頃は友だちと少年探偵団を結成して、牛乳瓶の蓋の裏に「BD」と書いてバッチを作り、見知らぬ人を犯罪者に見立てて尾行し、そのBDバッチを道端において後から来る仲間に道順を教えたりして遊んでいたくらい(バカなガキだな)。
 この映画でも、少年探偵団を指揮する小林少年という画が欲しかった。できればポケット小僧も出して欲しかった……。
 細かいことをいうとキリがないんだけど、ミステリ好きだった身として見逃せないのは、松たか子が「二十面相の手」に言及するシーンが謎解き中に初めて明かされること。これほどあからさまにアンフェアなストーリーってのも珍しいのでは? J・ディーヴァーの『コフィン・ダンサー』読んで犯人とか手がかりの隠し方を学んだほうがいいよ、マジで。
 最後にひとつだけ言うと、キャスティングもひどい。仲村トオルは明智小五郎に見えないし、松たか子は好きだけどこの役としては年が上すぎる。そもそも明智と結婚するのは文代さんのはずじゃあないのか、と乱歩好きならずっとそこに引っかかるはずだ。

 というわけで、もう眠いので寝ます。

【追記】
 アクションシーンと特撮はまあまあよかったし、苛立つ演出はなかったので、見てみて飽きるようなことはありませんでした。スタントマンって、すごい!!!

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